第6回「学びの会」開催ご報告
テーマ:トップリーダーの条件 〜丘の上から世界へ 出会い・失敗・挑戦・転機〜
講師:藤原弘治 氏(高32回/東京センチュリー株式会社 代表取締役社長・前みずほ銀行代表取締役頭取)
日時:2025年10月4日(土)会場:福岡県立筑紫丘高校講堂・オンライン併用開催
第6回を迎えた筑紫丘高校同窓会「学びの会」を、名実ともに日本のトップリーダーの一人、藤原弘治氏(高32回)を講師に迎えて開催いたしました。オンラインではシアトルやニューヨークなど海外からも、現地視聴覚室には現役の在校生から80代の大先輩まで、幅広い世代が来場し、合わせて200名近く、同窓の絆の深さを感じさせる温かい会となりました。
<講演の概要>
藤原氏は「出会い・失敗・挑戦・転機」という4つのキーワードで自身の歩みを語ってくださいました。
北海道での幼少期、筑紫丘高校での水球部主将としての経験、スキーで国体出場での学び、大学受験の失敗、学生寮長を務めた大学時代、そして銀行員としての挫折や再起——いずれの場面にも貫かれていたのは「No Challenge, No Life(挑戦なき人生は歩まない)」という信念です。
ニューヨーク支店勤務時代には、学費のために多額の借金をし、1日2時間睡眠でニューヨーク大学MBAを取得、リーマンショックや銀行再編、コロナ禍、など数々の難題に立ち向い、頭取時代には、システム障害などの困難に直面しながらも「お客さま第一」「変革への挑戦」「チームワーク」「スピード」「情熱」の5つの価値を掲げ、組織再生に尽力。「引きずってはいけない記憶と、忘れてはならない教訓」「1週間後の100点より明日の60点」「迷ったときは困難な道を選ぶ」という言葉には、挑戦を続けるリーダーとしての哲学が込められていました。
また筑紫丘高校からは「日本守護、日本開拓、日本創造」という校歌や、応援歌、筑高体操からの大きな学びがあり、励まされてきたことを語られました。後輩たちには、①世界の扉を開く ②自分自身に投資する ③仲間を大切にする——という3つのメッセージで講演1を締めくくられました。
<アンケートより>
終了後のアンケートでは、たくさんの感動、共感、誇り、感謝、そして、挑戦への決意の言葉が寄せられました。
「失敗談を正直に語ってくださり、勇気をもらいました。“失敗にどう向き合うか”に多くの学びがありました。」
「“運と縁と少しの努力”という言葉に重みを感じました。筑高生としての誇りが湧きました。」
「筑高体操や奥様とのエピソードに人柄の温かさを感じました。」
「リーダーになりたい人はなってはいけない人。リーダーになる人はなるべくしてなる、という言葉が刺さりました。」
「“自然体で正直なリーダー”とはこういう方だと感じました。」
「在校生の子どもと一緒に聞きました。親子で胸が熱くなりました。」
「現役生にも聞かせたい。母校の誇りを実感しました。」
オンラインで参加した在校生からの感想も紹介させていただきます。
「本日は本当に貴重なご講話をありがとうございました。質問にお答えいただけて、参加して本当によかったです。“仲間を大切にすること”“学び続けること”“挑戦し続けること”を大切にしたいと思いました。私はある文化部の部長となりましたが、『リーダーは何をするかこそが大切だ』という言葉に感銘を受けました。これからは目的と目標を見極めながら、部をより良くしていきたいと思います。先生のお話から、謙虚さと勉強熱心さ、そして優しさを感じました。
将来は英語を使って商品企画の仕事をするという夢に近づけるよう、努力を続けます。
家族や友達、仲間に感謝し、人の役に立つ工夫をしていきます。
貴重な学びの機会をありがとうございました。」
運営・企画に関しても「オンラインが快適で全国から参加できた」「雨の中の準備、本当にお疲れ様でした」「現役生中心の開催もぜひ」といった委員会や事務局への感謝の温かい声が多数寄せられ、世代を超えた“丘の上の学び”の広がりと期待を感じることができました。
藤原氏の語る「リーダーの条件」は、特別な才能や肩書きではなく、誠実に人と向き合い、失敗から学び、仲間とともに歩む姿勢であり、「世界に貢献するためには、まず世界を知ること」という言葉は、筑紫丘で学んだすべての世代へのメッセージでもあったように思います。
ご登壇いただいた藤原弘治氏、実施に向けて調整いただいた、東京センチュリー株式会社のスタッフの皆様、企画・運営にご協力いただいた皆様、ご来場ご視聴いただいたすべての皆様に心より感謝申し上げます。
次回は2026年2月14日(土)九州大学ビジネス・スクール教授 吉村洋一氏(高38回)にご登壇いただきます。ご期待ください。
(研鑽委員会 太田)

